無限の中

周りの起業家の友人たちを観ていると、
一定数の成果を上げたら
形而上に目を向け、
神秘の領域に踏み込む人たちが少なくない。

プロジェクトや組織において、
易学や占星術、四柱推命などの知見を用いて
スタッフィング、チーム編成を行う人たちが結構いる。

僕自身は本格的に占いの類やスピリチュアルに
傾倒したことはないのだが、
宗教家のエリアーデや
神秘思想家のパラケルスス、
仏教家の鈴木大拙は
昔から好みでオフィスにも著作を置いている。

たくさんの影響を受けて、
ビジネスにも会社経営にも活かしてきた。

数字では表せない感覚を取り入れたマネジメントも
直感によるマーケティングも
不合理なアイディアを取り入れた
マーチャンダイジングも大好きだ。

地雷を踏まずに合理的に上手くやる。

勝ち戦だけ選んで仕事を選択していけば、
自ずと“成功者”にはなれるだろう。

合理的な判断に基づいて、
プロジェクトをチョイスすれば
勝つ確率は自然と上がるのだから。

勤め人ではないからね、
無理に嫌なことを引き受けなくてもいい。

でもね、それだとなんだか虚しくない?

いわゆる世間から見たら
“成功者”なのだろうけど
物足りない。

経済的に裕福ではあるし、
経営も上手くいっている。

だけど、手応えがないがない。

そんな虚無感って
確かにあるよね。

この虚無感から逃れるために
自分の外の大いなるものに
すがるようになっていく。
(なっていった友人達をみてきた)

「自由を手にしたら首輪をつけたがる」

とフロムは言ったけど、
自由になったらなったで、
自由を行使する資格・権利みたいなものが
存在するのだと思う。

オレは自由を手にして、自由を行使していいのだろうか

と自問自答。

上手く言語化できなくても
このようなモヤモヤを抱えているのだろう。

自由を行使する権利・資格というもののためには、
いわゆるリベラルアーツなどを通じて
自分自身を深めること、
肉体も精神も鍛錬し、
徳を高め、魂を清らかに保っていくこと、
自分自身への許可が必要だ。

キーとなるのは、、、

異質なものとの共生

だと個人的には思う。

自分の中に張り込んだ悪魔、
もう一人の自分との対話、
無限の中へのダイビング。

その異質な自分を受け入れることで、
自由を手にした後の境地を得るのだと思う。

異質なものを拒んでいれば
穏やかな安定した日々を送れるだろうが、
成長も発展もない。

反対意見や否定による
感情の変化。

自分の世界にはない
異質なものこそ歓迎すべきなのだ。

もちろん受け入れすぎて
本来の自分を失っては本末転倒だが、
いつでもオープンマインドで
受け入れ準備をしておくことが
今の時代を軽やかに生きるコツなのだと
個人的にはよく思う。

2020年は誰しもにとって
忘れられない年となった。

このカオスな時期こそ、
今までの自由は自由ではなくなった。

真の自由人になるためには、
異質なものとの共生が不可欠なのだ。

未来という事はないので、過去ということもないので、現在ということもないのです。ただあるものは「フッ」とこう言うと、もう過ぎ去ってしまうテン… instantですね。即今と言いますか、ただ、今ですね。今ですね。それだけが事実ですね。それを人間は知恵で色々と分析をして、時間というものを立てて1分とか2分とか何万分の1時か何億分の1とか言うて、そしてそこに未来とか過去というものをこしらえる。本当の無限の中に入れば、全てそういうものは無くなる。無くなれば未来は無くなる。そうすると現在を生きると。

鈴木大拙

幼少期より私が影響を受けた人たちから学んだことは「成長」と「挑戦」です。自己研鑽しチャレンジし続ける。その姿を通じて次世代を担う若者達、 同世代のリーダー達と役割を発見し、希望をもたらすことが自分の使命だと思っています。

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