大河のうねりも一滴の水から

小さな頃から生き物が大好きで、
今でも生物学や生態系の動向に関心があり、
フィールドワークも好んで実践する。

田舎暮らしを選択しているのも、
自然が大好き、
生き物に囲まれていたい
というのもあるだろう。

縁あってたくさんの生き物たちと暮らすようになって、
ブリーダーさんたちとよく意見交換をしているのだけれど
彼らの話はいつもインスピレーションに溢れている。

例えば、食事に関して。

ご飯を食べないとお腹が空く、
食べないと体力が落ちて死んでしまうから
なるべく食べさせたいと考えがち。

食べないよりは食べた方が
健康的で良さそうっていうのは、
僕たち人間でもそうだとは思うのだけど。

だけど、実際はそんなに食べたい
と思っていないのかもしない。

「拒食」という言葉にあるように、
環境の変化やストレスで食べなくなることは
あるけれど、

「季節性拒食は食べるのを拒んでいるのではなく、
休んでいるから必要なこと」

と、あるブリーダーさんは話してくれた。

飽食の時代と言われている現代では、
東洋医学でも、西洋医学でも
病気のほとんどの原因は
“食べ過ぎ”と言われているからね。

活性を落として休ませてあげることが長寿の秘訣

と教えてくれたこのブリーダーさんは
10年くらいの寿命と言われている種を20年以上も
飼育している(しかもワイルド個体)。

飼育書やネットの情報には書かれていない視点や気づきを
現場で得ていて確かな知識として還元している。

食べさせた方がいい、
お腹が空いているかもしれない、
でも目の前にいる個体にも
確かに当てはまるのだろうか。

ペットとして飼育しているタランチュラが
2年以上も餌を食べていないという記述を
見かけたことあるが、個体差もあるし、
一般常識だけではわからない部分も多い。

「型をもって型にこだわらず」

という飼育スタイルを貫き通すブリーダーさんは
一般的な常識、セオリーを踏まえつつも
疑問を持ち、よく観察し、自ら考え
実践している。

生き物に限らず、
僕たちの日々の暮らしや仕事、普段の人間関係にも
当てはまることだとも思う。

どうやって「単独の生」のためだけではなく、
「多くの人々とともに生きる」ための希望の光を灯し続けるのか。

根底にあるのは深い理解、
それと分け隔てない無条件の愛情だと
個人的には思う。

最後に、ムツゴロウこと畑正憲さんの言葉を、、、

育て方にもマニュアルは存在しません。人の子どもを育てるのと同じですよ。だいたい僕は人間と動物、あるいは動物同士でも比較することが嫌いで、キザな言葉でいえば「愛は比べないことにある」と思っています。

幼少期より私が影響を受けた人たちから学んだことは「成長」と「挑戦」です。自己研鑽しチャレンジし続ける。その姿を通じて次世代を担う若者達、 同世代のリーダー達と役割を発見し、希望をもたらすことが自分の使命だと思っています。

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